Earnest Tennis Academyのブログ

大分県のジュニア選手対象のテニスアカデミー!

走る事を通じて学べる事。

前回の続きの様な内容です。

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今僕はレッスンで、練習前のアップにトレーニングとしてダッシュ?を行ってます。

やり方は簡単。
ダブルスラインからダブルスラインまでの間を3分間で何往復できるか?
と言うものです。

中学二年生くらいの男の子には30往復。
中学一年生の女の子には25往復。
小学六年生の速い子で25往復。
ノルマとしてここからスタートさせます。

チームで行うので、一人でもアウトしたら全員でもう一度やります。
誤魔化せない様に、ノルマ数のボールを運ばせます。

最初にやった時は、あからさまに「そんな事言っても、2〜3回やったらすぐテニスするんでしょ?」って感じやった子が何人かいました。
で、達成出来ない。

もう一度。
もう一度。

全然達成出来ない。

3セット目位で聞きました。
「数を減らしていいよ。自分が出来るギリギリの数まで減らしな。」
2球程減らして再トライ。

それでも達成出来ない子が何人かいます。

そんな中で色々と見えてきます。

毎回あと1球(1往復)でアウトするジュニア。
本当に出来なかったのか?
毎回同じ数で毎回同じ時間。
最後に自分でもう一押し出来ればクリア出来るはず。
その一押しが自分で出来ない。

途中で足が絡まってコケる子もいました。
ニヤニヤしながら最初に手を抜いていた子です。
後で聞いたら、コケたのは全員気づいてました。しかし誰も相手にせず黙々と続けてました。
笑わなかったメンバーに何故?と聞くと「余裕がなかったから。」
しかしテニスの練習中にボールを追いかけててコケたら、いつもは皆が大笑いします。
そんな余裕がある練習でいいのか?

そして、ボールの置き方も。
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キチンとダブルスラインにボールがまとまって置いてある子は、試合でも結果出してます。

一番手前のバラバラなのは、コケた子です。
ダブルスラインより手前に転がってるのは、ラインまで行かずに手前で投げているから、です。
しんどい時に雑になる。
しんどい時に楽な方法を選ぶ。
そりゃ大事な試合でやらかします。
ちなみにこの子はキチンと置く様に言うと、クリア出来ませんでした。

そして最後に全員がクリアできそうな時に、一人アウトしました。
思わず小学生のジュニアが一言。
「おい〜…。ふざけんなよ!」

確かに口に出して言う事は褒められた事ではありません。
でも真剣にクリアしようとトライしているからこそ出たのでしょう。
では、テニスの練習ではどうでしょうか??
自分が必死で勝ちたくて練習に取り組んでる時に、気を抜いた練習をしてミスばかりしてる相手にそうやって怒るでしょうか?
僕としては怒って当たり前だと思ってます。

ただ練習相手を選べと言っているのではありません。
相手の必死さが重要でしょ?と。
お互いがそのテンションを求め合うから、良いチームが出来上がる。

そう言うチームからは良い選手が出続けると思います。
馴れ合いの友達ではなく、ライバルであって欲しいのです。
今自分が戦っているレベルである程度の結果が出て、それ以上をどこか夢見てるような練習をするチームが勝てるわけありません。

結局2時間半のレッスンで、50分以上ダッシュしました。
フラフラな、もうすぐ死にそうな顔をしてましたが、1時間後の試合形式の時には普通の顔してました。
全然出し切っていません。
だから試合で出し切れないんです。

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そう話しました。
こんなトレーニングしたり、コーチにやらされて、ではなくて自分達で求めてall outする練習をして欲しい。
高望みなのかもしれませんが、求めずにはいられないんです。

ちなみに30往復の根拠は、1ポイント5〜6ラリーとして、1ゲーム平均6ポイントなので、たった1ゲーム分だぞ!と。
つまり50分かけて6セットくらいやりましたが、言うてもファーストセット3-3です。しかも涼しい夕方に。

この計算で行くと、1セット300ラリー。
3セットマッチで1000近くになります。

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確かに選手から突然変わるものではないです。
なので、長い時間をかけてコーチ側から発信し続けないといけないなぁと思います。
僕のコーチとしての伝える力の力不足が、こう言った結果になっているんだなぁと。
今は分からないかもしれませんが、言い続けていると、いつか分かる時が来るはず。

気づきを選手本人から得られるまで、待つのもコーチの役割なのかもしれません。

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