反応を速くするためについて
オーストラリアンオープンが終わりました。
それにつられて男子テニスのレベルもドンドン上がっていくんでしょうね。
これからは本当のアスリートでなければ、相手にもならない世界になってます。
メンタル・フィジカル・テクニックのどれが弱点であっても、通用しないですよね。
もちろん人間ですから弱点はありますが、チャンピオンを目指すならそれを克服していかなくてはなりません。
つまり自分の一番弱い所をしっかり認識して、克服に取り組んでいける選手でなければ生き残っていけないんだな、と思います。
そう言ったテニスへの取り組み方はジュニア時代に培われるものではないでしょうか??
「自分が求めるものの為に、嫌な事でも積極的に取り組む」事は、テニスを離れても素晴らしい能力だと思います。
今、レッスンでは反応を速くする為に何が必要か?をテーマとして取り組んでます。
ただこの内容はプレイに現れるのは、ほんのちょっとした反応の速さなので、本人は上達が分かるのかな?と言った内容です。
しかし時速100kmのボールが0.1秒にどれ位進むか?を考えれば、取り組むべき価値のある練習だと思います。
以前も書いたかもしれませんが、人間の反応には、4段階あります。
⑴予測
⑵認知
⑶判断
⑷反応
なので、予測や判断が遅いと、どれだけ反応の練習ばかりしてもコートでは使えない事が多くなります。
もちろん技術の習得を目的とする時に、この中の幾つかを外してやれば目的の技術に集中出来ます。
そう言う使い方もあるにはありますが、やはり「実戦に近い」練習にする為には、この4段階をしっかりと鍛えないと難しいですよね。
例えば球出し練習ばかりしてても、球出しでは⑴予測は必要ないし、⑶判断も必要ない場合が多いですよね。
列に並んで来るのが分かっているボールを指定された場所に打つわけですから。
球出し練習が無駄と言っている訳ではありません。前述の様に難しい技術を習得する為に、ちょっとハードルを下げるみたいな使い方は全然アリです。
しかし「球出し練習では上手くいくのに、ラリーになると上手くいかない」とか、「試合になると練習した内容が使えない」と言うのは、この4段階の中に原因があるのかもしれません。
筋トレの様に鍛えたら筋肉が大きくなるという様な可視化が出来ないので、それこそ「練習の目的を理解し考えて、集中して取り組む」事が出来なければ、難しいと思います。
神経系の開発や改造には最低2カ月かかると言われます。
こう言う練習を繰り返し取り組んで、最終的には無意識に4段階がレベル高く行えるのが理想ですよね。
無意識になった分の負担を、配球などのゲーム的な部分に費やせばいいんです。
「生きたボールが大事だ」と、どれだけオープンスキルを練習して、ゲームセンスを磨いても、こう言った部分が開発出来ていなければ、レベルが上がるときの大きな障害になるでしょう。
そして何よりこういう神経系の開発には、ある程度の年齢制限があると思います。
コーチ側もそれを理解して、辛抱強く取り組まねば、と思います。
最近ハマって読んでいる本です。
この前の「勝ち続ける意志力」もかなり読みました。
面白いです!