ウェイトトレーニングの本を読んでいて感じた事
ウェイトトレーニングをしていて色んな情報を調べていると、必ず出てくる言葉があります。
1つは「マインド マッスル コネクション」
「今どこの筋肉を動かしているのか?を考えながらトレーニングしなさい。」と言われます。
見える筋肉は意識しやすいですが、背中などの見えない部分も意識出来なければ効果が薄くなりますし、何より正しい効かせ方が出来ないので怪我にもつながります。
実際にオンコートのトレーニングでも「〜を真っ直ぐに」と言っても、真っ直ぐな状態を作れないジュニアがたくさんいます。
腕を地面に平行に開く
頭から踵まで真っ直ぐに
足首・膝・股関節が一直線に
などなど言いだしたらキリがありません。
でも結局それを自分で意識出来ないと代償行為で痛みにつながるからコーチは指導しています。
サービスで肩が痛いとかストロークしていたら膝が痛いとか、ある程度のレベルであれば正しく動けたら起きない痛みがほとんどです。
その違う動きの動作パターンを一度覚えてしまうと正しい動きは違和感でしかありません。
違和感のあるものはやろうとはしないので、どれだけトレーニングの時に注意してもラケットを持つとあっという間に戻ってしまいます。
一度身についたパターンの変更は神経系で二ヶ月・体組成系で三ヶ月と言われます。
テニスで2万球だったかな?
それを防ぐためにも地道にトレーニングやストレッチなどを繰り返す中でマインド マッスル コネクションを鍛える事は、技術の上達にも非常に必要だと思います。
テニスの練習は、オンコートでラケット振る時間だけで良い。トレーニングは体力(多分言いたいのは心肺能力)と根性養うためと思っている方が最近周りに多くおられます。
必ず前に行ったトレーニングより強度を上げて行なう事。
ウェイトを上げる重さや回数やインターバルの短さなど、一口に強度と言っても色んな要素があります。
テニスでも同じ時間・同じ回数・同じ(様な)プレイをしたとしても、強度を上げる事は出来ると思います。
当たり前ですが、ちゃんと正確に動く事です。
毎回ちゃんとスプリットステップをとったか?
自分の課題としている動きは出来ているか?
それを正しく何回繰り返せたか?
トレーニングの世界では「正確さ」を求めたフォームをストリクトと言います。
逆に少し反動を使ってズルをした?フォームをチーティングと言います。
チーティングもちゃんとした使い方をすれば効果はありますが、初心者やフォームが固まっていない人がやると怪我の元です。
テニスでやらなければいけない事をストリクトにやっているのは、いつもの練習で何%でしょうか?
いわゆる「流して」打っている練習は、前述の悪い動作パターンを覚えている練習です。
僕自身は強度を上げるというのは、まずストリクトにプレイする事ではないかな?と思います。
ただ「真面目にやれ」と言うのではなく、目的を理解して取り組み切ったか?と言う事です。
以前ある人が「錦織は小学生の頃は週〜回しか練習してなかったらしい」「質の高い練習をすれば、そんなにガンガンやらなくても」といった内容の話をされていました(かなり悪い意味で)。
いつから質の高い練習=楽な練習になったんでしょう?
僕は質の高い練習をしたら、今まで1時間もったのが半分の30分しか持たなくなると思っています。
ダッシュ20本やってハァハァ言ってるジュニアが、50〜100本ものラリーして平気な顔してるのはオカシイと思うのです。
「強度を上げて筋肉をオールアウトさせる」
テニスに置き換えると、どう言う事なのか?
それをジュニア達に伝えるにはどうしたらいいのか?と考えると、ヒントはたくさん転がっているのではないか?と思います。
以前小浦先生に「伊達選手がジュニアの時に、課題とした練習をどのくらいの期間されたのですか?」と質問したら、「〜ヶ月くらい」と答えていただきました。
それに続けて「でも伊達はちゃんとやるから、一回のドリルで20球くらいしかもたない」とも話されていました。
これを聞いて「伊達選手は体力なかったんだ」ととるのは絶対間違いです。
凄い、と思いました。
そしてそこをゴールにするだと言う事を自分が選手に伝えているか?と言われると、残念ながらまだまだ全然過ぎて、その話を聞いて大反省したのを覚えています。
コーチとしてのスキルだけではなく、意識もまだまだ低いなぁと猛省しました。
来週の月曜日と火曜日に、「大阪市長杯スーパージュニア」を見に大阪に行きます。
ジュニア達を連れて行くので、どんな反応をしてくれるのか楽しみですし、そのレベルを見せたチャンスを逃さず伝えなければいけない事をキチンと伝えられる様に行動していきたいと思います。
ちなみに大分県のジュニアは、九州に試合がないので、男子のプロもITFの試合も、何なら自分達の世代のトップジュニアの試合もほぼ見た事がありません。
今回の機会を最大限に活かせる様にしてあげたいと思います。