ジュニア選手について
伸びるジュニア選手ってどんなのか考えた時に、自分の経験から言うと「どっぷりテニスにハマってる」子が先ずは第一条件ですね。
ハマるとテニスにかける時間が長くなります。
それは練習だけじゃなくて、興味を持つ事柄もテニスに関する事にシフトして行きます。
最初は憧れのプレイヤー。
次にそのプレイヤーが使っているラケットやウェアやシューズ。
そのプレイヤーの得意で印象的なショット。
そこで終わる子がほとんど。
でも、そこから世界のテニスに目を向けて、どんどん興味を持つと「根拠のない自信」を持つ子が出てきます。
「俺は絶対にプロになる」
それだけではなく、
「だからプロになる為には○○しなくてはいけない」と逆算が出来る事が大事ですね。
イチローや中田などの幼い頃の作文が良くネットでも出て来ますが、
- 目的を明確にし、
- それまでに何をするか逆算をし、
- 現状はどうなのか?を理解する。
この三つを自分で書いて実行出来るかどうか?が伸びる伸びないの差だと思います。
この三つを理解出来ないと、伸びるったってどうやって?どこまで?って言うのを親やコーチに頼り出します。
やらされてる事ほど伸びない事はないですよね?
クリエイティブな仕事はインセンティブに左右されないんです。
ご褒美や結果を求めて行う仕事は、逆に効率が悪い。
それにつられて結果が上がるのは、クリエイティブではないルーティンワークだけ。
同じ事を繰り返す、幅の無いテニスの出来上がりですね。
「低学年の時にショットのバリエーションを増やす」とか、「キチンとした身体の使い方を覚えさせる」とか、もちろん大事なんですが、その前に考えさせる事!
上手く「どっぷりテニスにハマる」環境を作って誘導してあげる事が、実はテニスコーチの一番の役割ではないか?と思います。
幼い頃から「世界へ!」って言っても意味が無いなんて事を言う人は、その子の可能性をぶった切ってる事に早く気づくべき。
能力的に無理な事は、テニスを始めてずっと後になってわかる事。先に指導者や保護者から制限をかけるから、ルーティンワークしか出来ないジュニアが増えるのではないかな?と思います。
誤解の無い様に。
世界を目指す事だけが一番とは考えていません。
今の自分よりも更に上を目指して行くジュニアは応援したいと心から思います。