Earnest Tennis Academyのブログ

大分県のジュニア選手対象のテニスアカデミー!

身体のスピードとボールのスピード

前回にスタンスによって移動が早くなった、と書きました。
特に14歳以下位から身体がある程度できてくると、自分の打つボールがスピードが出てくるのが本人でも分かります。
速いボールはカッコイイし、一発でポイントを取れることが多くなります。また、テニスをあまりやったことがない保護者の目から見て、「凄いボールだ!」と感じ賞賛の言葉をジュニアに送ります。

しかし、僕達コーチは決して速いボールが良いボールではないと思っていることが多いです。
確かにスピードのあるボールは相手の時間を奪いやすく、打てることは戦略的にも凄く有利にはなると思います。
しかし、ただ速いボールは回転量が少ない状態になり、弾道が低くなります。
弾道が低いという事は、ネットギリギリを狙わねばならず、ミスをする確率が高くなります。これは、テニスと言う競技においては致命的と言えるでしょう。

また、こう言ったボールは浅くなりやすく、12歳以下では通用しても高学年になってフィジカルが向上してくると、追いつかれてカウンターを打たれることが多くなります。

こうした時に考えるのが、ボールのスピードが上がっているのに、身体のスピードが上がらない状態になっているジュニアは自滅パターンに入りやすい、ということです。
選手本人にとっても、ボールのスピードは目で見えますが、身体のスピードは感じられないと分かりません。本人は一生懸命走っているのでしょうが、身体のスピードとのバランスが取れてないと、ラリーは二回程度で直ぐミスをしてしまいます。
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コーチはポジションやシチュエーションやバランスを見て、ボールのスピードを上げるべきかどうかをアドバイスしています。
それを選手側が理解出来るかどうか?
14歳以下になると反抗期もあり、なかなか理解してくれる子は多くはありません。勝てないから更にボールスピードを上げるジュニアもいます。

12歳以下ではしっかり打てて強かったのに、その後には全く勝てなくなったせ選手を何人か知っています。
様々な原因があるとは思いますが、これも大きな原因の一つではないでしょうか?

フィジカルを小学生からやる癖をつけておくと、こう言った時期に役に立ってきます。
背が伸びないと言われるから、と言ってトレーニング癖をつけずにいたジュニアに、この時期にしんどいトレーニングを始めろ!と言ってもやる子は少ないです。
特に女の子は生理が始まり、身体が丸みを帯びてくると、動く事自体が嫌なものに感じてきます。
その時期にどれだけしっかりトレーニング出来るか?がアスリートとしての身体を作るのに与える影響は大きいと思います。

なので、保護者の方が思っているより小学生からのトレーニングは重要だと思います。
もちろんメニューや負荷はコントロールしてあげないといけないとは思いますが。

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