コントロールの順番について
遠征やキャンプが続いたシーズンが終わって、ようやく一息ついています。
アーネストではここから3カ月はじっくり腰を据えて技術の変更に取り組みます。
大きな試合の予選などもありますが、来シーズンに向けて「変わった!」と思わせる何かを作るために必要な期間です。
小浦塾でも学びから、アーネストの選手に必要だと思う部分を取り出して強化しています。
今回初参加のメンバーもいたので凄く印象に残ったのが、「何をコントロールしようとしているのか?」と言う事でした。
いつもの小浦塾だと技術やフィジカル中心で、マッチタフキャンプ ではメンタル面といった内容でした。
しかし今回の小浦塾は心技体両方に関した内容でした。
やまわ
そうした時に、選手がどちらを優先して考えているか?を、観察していました。
テニスをする際にコントロール出来るものは3つあって、その順番もあると考えています。
の順番です。
小浦塾に参加する選手を見ていても、やはり各クラブでの指導方針もあるのでしょうが、まずボール・コントロールにしか興味がなさそうな選手がほとんどです。
しかしテニスで使う武器は身体です。
ボディ・コントロールなしにボール・コントロールをする選手は、ラケットの力や末端の力に頼るので、ある程度のレベルからはボールコントロールが出来なくなります。
ショットクオリティも下がりますし、何より怪我が多くなります。
ボディ・コントロールをしようと思えば思う通りに身体が動かせるか?と言うのが重要になります。
ただ飛んだら跳ねたりが出来るだけではなく、使い方が優れているかどうか?です。
ボディと言いますが、どちらか言うとフィジカルではなくテクニックの部類に入ります。
そして思い通りに身体を動かすには、メンタルのコントロールは必要不可欠です。
誰だってマッチポイントなどで緊張したりすると、思うようには動けません。
だいたい緊張して負けた選手の言う事は、「足が動かなかった」「しっかり振らなかった」などです。
技術は試合中には無くなりません。普段練習で出来ているショットが出来なくなるのは、メンタル面での問題でしょう。
小浦塾での受講の時に、こうした順番で考えると納得出来る事が多くあります。
多くの選手はすぐにラリーやゲームをしたがりますが、しっかり集中して良い刺激を身体に入れて、正しい動きのドリルをこなす事に重きを置ける事が出来る選手であれば、かなり実りは多いと思います。
考えてみれば当たり前の事ですが、指導する側も正しい知識を持つ必要があります。
しかも多角的に。
なので、こうしたキャンプには必ず帯同して指導者自身が内容を共有し、ホームに帰っても継続しなければいけません。
そして次回参加する時のために、メンタル・コントロールをホームで練習しておく必要があります。
それはホームでの他の選手にも素晴らしい実りがあると思います。
一週間もの素晴らしいキャンプの内容を無駄にしないためにも、引き続き選手達のサポートを継続したいと思います。